そこにある それもまた
There is one thing, and the other thing also


 
上から下へと繋がる円の羅列は、永久に連続する。それがいつ始まっていつ終わるのか、誰も知ることはない。円そのものはたしかに有限のものなのに、それがいくつあるのかは数えることができない。遠目で見ると一本の線のように連なり続ける円環も、その数は無際限である。

円環の数が無際限であることにより、私の絵画の中に描かれているものが4次元世界そのものの部分であることを示す。上から下へと向かうひとつひとつの連なりには、必ず時間の経過が伴う。3次元のものを2次元にすることに時間という概念を加えると、2次元の媒体に対面した3次元の存在が4次元を認知することになる。

仮説には、大いなる余地が残る。しかし、それこそが一閃の可能性となる。不定であるこの世界に、たとえ真実の保証がひとつもなくとも、私たちが探究をやめることはない。可能性があるかぎり、希望は時をこえて、過去から未来へと紡がれ続ける。この世界はただこうして存在しているのである。
 


2007年から始まったシリーズ作品

そこにある それもまた
There is one thing, and the other thing also

上から下へと繋がる円の羅列は、永久に連続する。それがいつ始まっていつ終わるのか、誰も知ることはない。円そのものはたしかに有限のものなのに、それがいくつあるのかは数えることができない。遠目で見ると一本の線のように連なり続ける円環も、その数は無際限である。

円環の数が無際限であることにより、私の絵画の中に描かれているものが4次元世界そのものの部分であることを示す。上から下へと向かうひとつひとつの連なりには、必ず時間の経過が伴う。3次元のものを2次元にすることに時間という概念を加えると、2次元の媒体に対面した3次元の存在が4次元を認知することになる。

仮説には、大いなる余地が残る。しかし、それこそが一閃の可能性となる。不定であるこの世界に、たとえ真実の保証がひとつもなくとも、私たちが探究をやめることはない。可能性があるかぎり、希望は時をこえて、過去から未来へと紡がれ続ける。この世界はただこうして存在しているのである。 
2007年から始まったシリーズ作品
素材:顔料・雲肌麻紙・パネル
 
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